黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

「スルース 探偵」感想

f:id:nakamikana:20210122111736j:plain

<2021年1月21日(木)14:00公演>

 

久々にかっきー(柿澤勇人さん、私の推し役者)の生舞台を見て来ました!!

デスノートフランケンシュタインなどの泣いて喚いてぐちゃぐちゃになる系統のかっきーが見られる、とTwitterのフォロワーさんに教えて頂き慌ててチケット取りました。普段の観劇はミュージカル重視なので完全に見送るつもりだった。(ストプレに興味がないという訳ではないけど、これまでの経験上歌と踊りもあるミュージカルを見た方がストプレより満足度が高いから)

 

サスペンス劇は響かないのか、見た後に特に心動いていなかったので、やっぱりキャラクターを愛せる舞台の方が私は好きかな。最初から身構えて見ていたせいもあるけど、展開の全てが予想の範囲内で特に驚きが何もなかったので。

このあたりは以前見た「罠」(加藤和樹主演)と終演後の感想が同じでした。


でも見に行ってよかったです!!久しぶりに浴びた生かっきーのおかげで心がフワフワです…かっきー可愛かった…可愛いよー可愛いよかっきー可愛い。教えてくれたフォロワーさん本当にありがとう。

 

かっきーの好きな点、1番は演技の方向性(とその土台になるキャラクター)で、2番は歌の上手さなんですが、やっぱり顔とスタイルも大好きだわ…細マッチョな身体を拝めて眼福でした。膝から下のズボンのラインが大好きなんですよね…皺のより方とかそり返りの角度とか…好きな絵柄というか好きな作画というかとにかく好き。

白い王子様風コートも着てみて欲しかったよ!!ピエロ姿も可愛かったけど!!

 

スルース、かっきーの相手役が鋼太郎さんじゃなければ3回くらいしか見たかった。相手役が鋼太郎さんだから私には1回で良かったやつでした。

これ相手役別の人で見たかったなあーーー!!!でも鋼太郎さんありきの企画だったろうしそれはないんだろうなーー!!!むしろ相手役かっきーを拝めただけでラッキーと思うべきなんだろうな!!!ありがとう鋼太郎さん!!!

いや鋼太郎さんは良かったです!!演技的には100点!!!役者としても演出家としても信頼してるし安心感あるしいつも期待通りのものを見せて貰える!!台詞回しは上手いし滑舌は良いし、安定の吉田鋼太郎!!流石!!

ただ、せっかく好みのかっきーなのに相手役が鋼太郎さんなせいで腐った魂が不完全燃焼でした…。すみません

 

 

アフタートーク付きの回だったんですが、トークの内容で一番気になったのは観劇後かっきーに直接電話をかけてきて「良かったよ!」と伝えたという三谷幸喜です。

「今まで見たスルースの中で最高」とも言ったらしいし三谷幸喜本当にかっきー大好きだな!!三谷幸喜が同担!!知ってる!!!三谷幸喜がかっきー強火担すぎて一般人勝てない!!涙目!!!観劇後推し役者に電話かけて直接良かったよとか私だって伝えたいわ!!!三谷幸喜が羨ましくてハンカチ噛んじゃう!!!かっきーに当て書きでシャーロックホームズの劇まで作って上演してる人に一般人が何を言えようか!!!くっ…ありがとう三谷幸喜!!!またかっきー主役でお芝居作ってね、シャーロックは観に行けなかったけど次はきっと観に行くからーーッ!!!(ハンカチを噛みながら)

 

あと、私が見た回はは一幕最初にミラーボールを回し忘れてたらしいともアフタートークで発覚しました。
ええーーー一幕最初にミラーボール回る演出だったんだ!!?それ見たかったな!!?と見れなかった人間として思いました!!残念!!

 

(以下ネタバレ感想)

 

一幕終了時には一体二幕をどうするのかと思いましたが、全く別の話が始まるか実は生きていたかの二択しかなかったので、さほど驚きませんでした。

二人芝居(=出演役者は2名しかいない)なので二幕最初に出てきた刑事の正体が最初から観客にバレていたのは少し残念だったかも。映画だったら楽しめたのかな?

 

一階後方センター席だったので舞台全体が綺麗に見えました。舞台セットの2階の使い方が良いですね!視覚効果が計算されてました。

ただ、「上にいる方が強者」という舞台文法の原則に忠実すぎて、立ち位置で現在どちらが優位なのか、特に一幕で早々にわかりすぎたのはちょっと残念。敢えて少し捻っても良かった気がします。(一階にいるピエロ姿のかっきーを見下ろして二階に鋼太郎さんがいたところ。対等な立場なら二人同じ高さに立って対話をするはずなので、ああ今この場面では鋼太郎さんがかっきーを騙してハメているんだな、とオチを知る前から分かってしまう)

 

あとかっきーのことは大好きなんですけど、育ちの良さというか「良い家のお坊ちゃん感」が全身から出ているので、今回も若くてお金のある青年役なのかとずっと思っていました。映画版の解説でマイロは貧乏な美容師設定だと知ってビックリ。

吉田鋼太郎さんも、上手いんですけど何を演じても「吉田鋼太郎」なんですよね。

今回は役柄よりも中の人二人の掛け合いを見ているように見えたなあ。お二人ともちゃんと演技されているはずにも関わらず、作っているはずの舞台上の「キャラクター(虚構の人格)」が見えなかった。

なので、サスペンスよりももっと分かりやすくキャラクターや思想が立ってる劇を見たいな〜と思いました。

 

かっきーにオレステスギリシア悲劇)を演じて見てほしいな〜。

 

↓リメイク映画版。こちらも見てみたいです。

 

↓オリジナル映画版