黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

ジーザス・クライスト=スーパースターinコンサート2021 1回目感想

 

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2021/7/13(火) 18時30分公演 B席3階4列20番台>

 

最高of最高of最高of最高でした。
緊急事態宣言が出ると決まった時にはヒヤヒヤしましたが、無事に上演出来ることになってよかった。そしてキャストの皆様、こんな御時世に海を超えて日本に来てくださって、本当にありがとうございます…!!

アンドリュー・ロイド=ウェバーとティム・ライス、20代でこれを作ったの天才がすぎると思っていたけど、この内容の舞台は20代でないと作れないかもなあと改めて思った。曲と歌詞に情熱と萌えが詰まってるんだよね…。

あと生オケはいいですね…生オケの良さを噛み締めた…。
そしてJCS、何回見ても何度目でも新鮮に曲が良い。全場面名曲で、名曲から名曲に次ぐ名曲の連続であらためて意味がわからない。神演目。

ある程度知識がないと話の意味が全然わからないしついていけないので全人類に見てくれとは言えないんだけど、キリスト教の知識がある人や興味がある人にはぜひ見てほしい…いちミュージカルとして…曲も演出も演者も最高なので…個人的にはテーマも大好き。

 

一幕最後の「やったぞユダ、哀れなユダ」という台詞、四季版初見以来ずっとユダ自身の心の声だと思ってたけど、今回初めて神様の声に聞こえた。
ラミンユダが心の中で自分を鼓舞するもう一人の自分とかを持ってそうなキャラに見えないのと、あとは照明の影響が大きい。

JCSは神様がいる世界と考えるのかいない世界と考えるのかでだいぶ話の内容が変わると思うんですが、皆さんどっちと捉えてますか?
というか「神様がいない世界」と解釈するのはアリなのかな?

私は初見から基本的に神様はいない世界の話としてJCSを見てて、でもエルサレム版やジャパネスク版の演出だと「スーパースター」の場面でユダが明らかに死後の魂の姿で歌ってるから、地獄は存在する?じゃあ神様もいるのか?と解釈が揺れたりしたんですが、今回の現代版ロック演出で、「スーパースター」の場面は「あの世界で死後地獄に落ちたユダ」ではなく「古代エルサレムを抜け出して、私達(観客)と同じ現代世界にやってきたユダ」が歌っているように見えました。

 

四季のエルサレム版とジャパネスク版も大好きだし、日本にその2つは必要だと思うけど、やっぱり正統派?なロックの演出はこの演目に合ってる、というかこの演目の真髄を引き出してくれるんだな…と思いました。3つとも存在してほしい。英語のコンサート版も定期的に上演してほしい。

この演出大好き。赤い照明と黒い影の使い方が最高、特にユダの死とジーザスの裁判の場面。赤と黒コントラストで作られる絵は少しエヴァっぽかった。

前回見た時は2階最前列だったけど、端に近かったから視界が歪だった。
今日は3階だけどほぼ真ん中の席で見たから、美しい照明を理想的な左右対称の構図で堪能できた。本当に綺麗だし効果的だった。

 

ジーザスコン、3階か2階最前列でもう一回見たい!!!!

今回はチケット3枚買ってて、うーん買いすぎたかな〜〜と思っていましたがそんなことは全くなかったし、なんなら買い足したくて悩み中。残り2回は1階S席なんですよねええ。推し(かっきー)が出てる舞台だから近距離多めの方がいいかと思ったけど、遠距離でもめちゃくちゃ楽しい舞台だった。贅沢な悩み!!

オーブの3階に初めて座ったんですけど、幸い私は座高が高いので悪評高い手すりが視界に被ることもなく快適に観劇できました!!
オーブは天井で視界が潰れて圧迫感のある2階後方や風呂場音響で何も聞き取れない1階前方より、3階の方がむしろ好きでした私!!発見!!

(ただ視界上、舞台前方の縁の2cmくらい下にもう手すりがあって、座高の高い身長162cm弱の私でギリギリだったので、身長160cm以下の普通座高の人はオーブの3階は厳しいと思います)

 

あまりにも素晴らしすぎて、カーテンコールで拍手しながら三階席から転がり落ちそうになりました。

劇場の座席はやはりポツポツ空いていて、それが悲しくて空隙を埋めたい気持ちからの全身全霊拍手。こんなに高速かつ最大限音を出そうと全力で拍手したことはなかったし両手の掌がジンジンひりひり痛かった…でも素晴らしかった気持ちを少しでも届けたいと思った必死の拍手、役者さんたちに届いてたと思う…。

 

以下、キャスト感想。

 

・柿澤シモン

舞台上に推しがいるとうっかり推しをオペラグラスで追ってしまうせいで本筋を見失う、ということを学びました…B席でかっきーが出る舞台を見るのは初めてだそういえば。

舞台上にその他大勢に混ざってキラがいたせいで完全に別の物語が始まってしまいそうだった。
ちょっと一瞬完全に動きというか演技がキラっぽかったんだが????柿澤シモン??????

ジーザスとユダの死後に新世界の神になりそうなシモン。(色々なシモン)

アンサンブルの中に混じっているかっきー新鮮だし、アンサンブルの中から推しを見つけてオペラグラスで追いかけるという体験をするのは初めてで楽しいし、3階から遠目に太ももとふくらはぎを見て「あの脚の形は!!かっきー!!?」と最初に脚で気付いてしまった。すみません。

かっきーシモン、鉄棒と仲良し…すぐに掴んでぶら下がったりして遊ぶ!!スルース探偵でも似たような動きしてたな。かわいい。

なんだかどこにいても存在感が強烈に思えたのは私にとって推しだから?発光してるんかってくらい存在感がうるさかったんですが???いや冷静に考えると他のアンサンブルキャストさんに比べて台詞がない時の動きと姿勢に気を遣っているんだろうというだけなんですが。

あとあのはだけたシャツはなんなの?タンクトップとシャツの間に見えてる肩が素肌がけしからんすぎません?わざとなの?あざとなの??畜生!!自分が可愛いことわかっていやがるッ…!!!!

キャスト全員歌上手くて素晴らしいんですけど、かっきージーザスを見てみたくて仕方なくなったし柿澤ジーザス実現したらその日が私の命日だしオーブに墓標を立ててくれ。

 

・ラミンさんユダ

歌めちゃくちゃ上手いし今日のスーパースターは開幕2日目プレビュー期間にしてショーストップが起こる大爆発だったけど、ユダのキャラクターにハマってるかというとやっぱりハマってはいない気がする。
でも歌が上手いからまあいいかと思う。歌が上手い。

ラミンユダとマイケルジーザスに親友感があって、何よりラミンユダから誠実さと人の良さが滲み出ていて、口では「裏切った」と言ってて実際一幕ラストで裏切ってるユダは実は裏切っておらず、後方にいるシモン(という名のキラ)が黒幕で真の裏切り者だった、という新展開がありそうに見えた。完全に違う物語が始まってしまうな。

 

・マイケル・リーさんジーザス

マイケルさんを生で見たの初めてだけど、ゲッセマネすっっっごかった…「ま…まだ歌えるの!?これ以上!!??」と手に汗握りながら限界を超えていく声量と息…どんどん緊張感が高まり、興奮渦巻く客席。良いもの見せて頂いた…最高だった…。

しかし「今日は本調子じゃなかった」との感想も見かけました。ほ…本調子じゃなかったの!!?あれで!!!??と率直にびっくりした。後日本調子の歌唱を拝見できるといいな。

 

・アーロン・ウォルポールさんアンナス

前回のコンサートから続投組の中でも、アンナスのアーロンさんが大っ好きなんですよね…存在感のある体型と独特な甲高い声とキレのある歌い方がなんともツボで、聴いてると幸せになっちゃう。

 

・藤岡ヘロデ

おそらくフォロワー全員の期待通りの良さだった。ソロに入って舞台上に降りてきてから観客とコミュニケーション取って、観客を巻き込んで盛り上げようとしてくれる気遣いの出来る人の良い兄ちゃんヘロデ。(色々なヘロデ)
歌も上手いし煽りも上手いし外さない〜〜!!昨年の成河ヘロデは存在感がすごかったけど、藤岡ヘロデもナイスキャスティング〜〜〜!!ありがとう!!!

 

JCSinコンサート、私が億万長者だったら毎日通いたい。

マチソワは体力的に厳しいけど毎日でも見たい。そして1日は字幕をメモるのに徹したりしたい。

次回の観劇も楽しみです!!

 

↓2012年アリーナツアー版。今回のコンサートと同じ系統の現代的ロック演出、演者も好き!

 

↓1973年映画版。古代エルサレムが舞台でわかりやすい。JSC入門はここからどうぞ!! 

 

↓2000年映画版。古代エルサレム要素と現代的ロック要素が混在。いいとこ取り。 

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