黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

シネマ歌舞伎「唐茄子屋 不思議之若旦那」感想

<2024/1/9(水) 11:30〜 シネマイクスピアリ

 

お、面白かったあああ…!!!

以前見た三谷歌舞伎(月光露針路日本 風雲児たち)がコメディの皮を被ったどん底過酷演目で若干トラウマになっていたのですが、このクドカン歌舞伎はどストレートのコメディ!!

吉本新喜劇見に来たのかと思うほど現代の言葉と感覚で絶え間なく続くボケとツッコミのオンパレードで、創作歌舞伎ってこんななの…!?と感動しました!!会場も私もドッカンドッカン、とっても楽しかったです!!!

歌舞伎ってもっと時代がかった内容&言葉なのかと身構えていましたが、ここまで現代的で楽しめる演目もあるんですね〜!!前回三谷歌舞伎に期待して空振りしてしまったものを今回見させてもらえて満足です!!

 

ストーリーは単純で、主人公であるお金持ちのドラ息子の若旦那が、親に勘当されて自殺をはかり、助けてくれたおじさんのはからいで唐茄子(カボチャ)の行商人になり、お金を稼ぐ苦労を身につけつつ吉原に遊びに行きたがり、そこで不思議な生き物に出会ったり変な世界に迷い込んだり…というお話。

不思議の国のアリスのパロディということで、もっと序盤でウサギのようなキャラクターが出てくるのかと思いましたが、不思議の国へ迷い込むのは中盤も過ぎてからで、不思議の国の場面や主人公の滞在時間は予想より随分短かったです。そこがメインの話ではなかったですね。

(以下ネタバレ)

不思議の国では若旦那が小さい子供の姿になってしまうのですが、小さい若旦那役の子役の子達がも〜〜〜めっちゃくちゃ可愛かったです〜〜〜!!!

小さい若旦那以外にも、若旦那に助けられる貧しい子供役の子役もいて、その子もめ〜〜〜〜ちゃくちゃ可愛かったです!!!

唐茄子嫌い、おまんま食べたい、と言う場面で「唐茄子!おまんま!唐茄子!おまんま!」と繰り返す台詞なんて、「唐茄子」と言いながらいーーっと嫌そうな顔を、「おまんま!」と言いながらニコーーっと嬉しそうな笑顔をしていて、本当にめちゃくちゃ可愛かった〜〜!!!滑舌も演技も上手く立ち回りも出来る子供の可愛さが爆発している演目で、歌舞伎界の子役達って本当にすごいなと思いました!!!

 

ラストは若旦那が発明したジャック・オ・ランタンが大ヒットして大売れ、たくさんのお金を自力で稼げるようになってめでたしめでたし、になるのかと思いましたがこの予想は外れました。笑 このオチでも綺麗にまとまったと思うけどなあ。