
<2026/8/20(木) 18:00時公演 1階XA列10番台前半センターブロック@EXシアター有明>
映画版を一度見ただけで記憶曖昧なディアエヴァンハンセン、舞台版日本初演!!かっきーが主役!!というわけで見てきました!!
映画版、話の細部どころか結末もよく理解していなかったので、
えっねえもうこれハッピーエンドに…ハッピーエンドにしてもらっちゃダメなんすか!!??ここから暴露していくの!!?真実を!!!??!!?
コナーには申し訳ないけど、生者全員ハッピーになるならもう真実は葬り去って生者全員幸せになる方が良いんじゃないの!!?と思ってしまったんですけどこれは倫理的にダメなんですか偽善なんですか!!?
貧乏コナーがスピーチで世間に見出されてコナープロジェクトの活動が認められて奨学金を得て大学に進学、お金に余裕がある家庭のマーフィー家&ゾーイと縁組してハッピーエンドという展開になんの問題があるというんですか!!??誰も悪くないし全員幸せになるだけなのに!!?!?
と幕間で動揺。
日本人日本語キャストの良さを堪能しました。英語版よりなんかすごく話がよくわかった。
いやーー舞台上に好きな人しかいなくてすごく幸せなんだけど、改めてしんどい話でしたね!!
でもこの題材内容がミュージカルになるのがほんとミュ大国アメリカって感じする。日本なら似たような題材の漫画がいくつもありそう。
大金出してかしこまって大人が見るような演目じゃなくて、数千円とか、なんなら500円とかで中学生〜大学生くらいに見てほしい演目ですね。文科省ーー!!いや文化庁!!?こういう演目こそ補助金出して全国の学生に見せてー!!
あっでも結構下ネタが直接的だから高校生以上でないときついか。
私自身は主人公の高校生たちより親世代の目線で見てしまって、子供と会話しながら仕事のパソコン叩いてメール送ったりを自分もやってるのですごく耳が痛かった。
娘にぐれられないようにちゃんと向き合わねばと…向き合ってるつもりなんですけど、育児難しいよね…。
コナーに取り上げられたエヴァンの手紙は、その内容が大事なのにあまり注意せずに聞いてたらうろ覚えで困るから、作中で3回くらい内容復唱して欲しかった。
「手紙の内容もう一回言って!!?」って、手紙が流れていってからずっと思ってた。
そして終演後。
は、、、
ハッピーエンドだった!!??!?(自分判定)
本当に何も覚えていなかったというか映画版のストーリーよくわかってなかったな自分!!!
とやはり動揺しつつ、かなり安心しました。
あそこから助かるハッピーエンドがあるんですか!!??と思ったけど主人公高校生だし、私がコナー両親だったら、嘘つかれたことや自分の息子にはやっぱり友達いなかったことにショック受けて最初こそ一瞬エヴァンを恨んだり怒ったりするかもだけど、冷静になったら、エヴァンは自分達を慰めて救おうとして嘘をつき続けたんだってことすぐにわかるし、だからこそ、エヴァンの嘘を世間的には事実にしたの、私が彼らの立場でも同じことをすると思う。
自分に持たない理想の環境をエヴァンが欲してしまったことは作中でエヴァン本人も認めてるし、それは仕方ないことだと思うし、そしてやっぱりあの子の中には自分達を喜ばせようという善意があって、それが嘘をつかせた原因なんだって思ったら、私が両親だったらむしろエヴァンに謝る。私達のために辛い嘘をずっとつかせてごめんねって、しんどかったよねって。そして実際エヴァンは後半もう本当に辛そうで辛そうで、こんなこともうやめたい、と自分で言っていたし、結局エヴァンがコナー一家と自分の母親にだけはちゃんと真実を打ち明けて、世間には知られないまま火消しして全員(嘘を抱えながら)平穏無事エンドになったのは、現実にもありそうだし個人的には納得できる。断罪されなくてよかった…。
推し、柿澤勇人、最初ちょっとそれは演技過剰ではないですか!?と序盤心配になったエヴァンハンセンのキャラ作り。
しかし相変わらず安定安心の歌唱力に加え、一幕終盤のコナーのベッドの上に座るとこからネクタイ握りしめてのスピーチまでの演技が素晴らしく、一気に感情を盛り上げられた。これなんだよなあ…かっきーの良さ…。
周囲の人からは、エヴァンはコナーの友人だからネクタイを握りしめているんだろう、というふうに見えるしエヴァンもそういう理由づけを周囲に見せられるから遠慮なくネクタイを握りしめるんだけど、エヴァンは別にコナーを想っているから辛いわけでも涙ぐみそうなわけでも全くなくて、それを本人も自覚していて、それでも勇気と力を振り絞って自分の中から言葉を出すために、コナーの両親が自分にくれたネクタイに縋っている、周囲が想像しているものとは違うけれど確かにエヴァンはあの場で本当に泣きそうになっていて、あのネクタイを支えにして必死に言葉を出していていた。「周囲の想像(期待)と内実は実は全く違うが、それが違和感なく綺麗に噛み合っている」という状態をエヴァンも自覚しながら振る舞っていることが演技で伝わってきて大変よかった。
エヴァンが堪えきれず泣きそうになる理由が、コナーの死の悲しみではなくエヴァンの特性とこれまでの孤独や苦労ゆえの緊張と不安なんだけど、エヴァンは本当に苦しそうなのが見ていて伝わるから、「感情」の部分では全く嘘がない。それがまた周囲に「コナーとエヴァンは親友だった」という嘘を信用させる真実味になってしまう、という説得力。
この舞台、エヴァンと同世代の高校生とかが見たら共感の嵐でめちゃくちゃ泣くんじゃないかなあ。40代の私が見てさえ柿澤エヴァンに共感させられて泣きそうですもん。
エヴァンのキャラ作りについては賛否両論ありそうだけど、私はかっきーの演技が単純に好みなのです。(だからこそ推しと言えるのだと思っている)
エヴァンが、人と目を合わせて喋れないし喋り言葉は流暢に出ないけど、文才はあるという設定良いな。
楽曲だけじゃなく歌詞も綺麗でとても良いんだけど、その言葉をエヴァンが作ってるということに無理がない。
死人に対する嘘ついてプロジェクトとかやっちゃったことは確かだけど、それを死人に償う方法もないし、高校生大学生が現実的にやれる範囲で誠実な対応だなって思った。
嘘はついたけどエヴァンは終始「晒さないで」って言ってたし。
エヴァンの承認欲求は「自分の存在を無視されないでほしい」っていう身近な範囲、というか生存に必要な分だけの承認を求めている気がしたのでそこは全然嫌さを感じなかった。
聞き手を幸せにするために嘘をついてしまうエヴァンや小銭のために偽メールを作るジャレッドにはそこまで嫌悪はなくて。
一番「やばい」と感じたのはアラナです。
やめてと言われたものを無断で晒すな、ネットにあげるな。あの行動はやばい、やばすぎる、人の話を聞け、ともう見てて本当にしんどかった…。
お話はしんどいんだけど舞台の質はすごく高くて、とても色々なものを受け取らせてもらいました。
良い舞台だった。今年見た中でベスト舞台になるかも。
途中で舞台の上に元月と元リュークがいることに気づいて、突然ディアエヴァンハンセンがデスノートB面に見え始めた。
よかったエヴァンが落としたのが自分宛の手紙で!!名前を書かれるのがインターネットで!!デスノートじゃなくて良かった!!新世界の神にならずに済んで良かった!!!自分の罪を自白して反省できる子で良かった!!辛さを感じなくなって開き直って罪を重ね続けて破滅に突き進む高校生じゃなくて良かった!!!
エヴァンがコナーをイマジナリーフレンドにして少しずつどんどん自分の言葉を口に出していけるようになってる過程、素晴らしかったな…彼に必要なのはイマジナリーフレンドだったんだね…。
あとエヴァンとコナーって元ロミオと元ティボルトだなと気づいてから、それも重なって余計にエヴァンとコナーのもしかしたらありえたかもしれない友情ルートが切なく霞みましたね…それは嘘なんですか?本当に??ロミオとティボルト(の中の人)が親友で仲良く世界の王を歌う世界線もあるというのに???(ウィーンミュージカルコンサート2の話)
エヴァンが最後にコナーが好きって言ってた本10冊読むってラストすごくよかった。
結局救われてないのはコナーだけなんですか?
コナーに救いをください可哀想過ぎる…。
他にも色々気づきがあって、
まず自分がエヴァン母だったらすごく苦しいだろうなと思いました。
言われるまで気づかなかったけど、母一人子一人で必死に育てた子供に、よその家庭の子供のように振舞われて、自分は親失格と突きつけられたらあまりにもしんどいよな…。
でも子供目線、エヴァンの言うことも泣きたいくらい理解できる「あの人たちは僕をセラピーに通わせたり薬を飲ませて病人扱いしたりしない、普通の人間として扱ってくれる」っていう言葉が、経済状態より何より刺さった。
どっちが正しいかもわからない問題だけに。
さらに言うと母親の立場だったら、先方の援助を自分のプライドのために断るのはアメリカ人の気質を考えたらそうだろうけど、それは冷静に子供のためを思うと本当に正しいのか?と思ってしまう。
自分のプライドと、子供に行きたい大学に行かせてあげることとどっちが大事なんだ??と。しかも子ども自身が大学なんか行きたくない勉強したくないと言ってるならともかく、エヴァンは明確に進学を望んでいるし。
確かに赤の他人から学費の援助を突然申し出されたらビックリするけど、私だったらいったん持ち帰りにさせてください、と言って、大変あつかましいんですけど、もし奨学金を受けられなかったら無利子で借金させてくださいませんか、くらいは言うと思う。
「自分の身の丈にあった人生」とかエヴァン母は言ってたけど、もし子供に才能があって本人も進学を望んでいるなら、あらゆる手段を尽くしてあげるのも親心ではないのか…?お金がないことを身の丈と言って諦めさせるのは親として悔しくないのか…?なんならマーフィー家に縁ができた幸運、運も実力のうちととらえれば別に気にしなくて良いのでは?成功の秘訣はパトロンに気に入られること、とガネーシャも言ってたし呼吸するように相手が喜ぶことを言って援助を引き出せるのも才能では???
とかなんとか思ってしまいます。
でもやっぱり、自分の子供をよその家に取られた!!と思ったらそれは確かに衝撃で…でも傍目に見ていたらそれまで欲しいと思っても持たなかった「優しい父親、いつも家にいてくれる母親、話を聞いてくれる彼女」を手に入れて嬉しそうなエヴァンには、良かったねえ、と思ってしまうし、コナー両親も、息子や兄にはしてあげられなかった、してあげるべきだった、してあげたかっただろうことを、自覚があるのかないのかわからないけど息子の偽友人相手にやっていて、でもお互いそれで幸せならこの両者の関係は特に問題ないのでは?とあしながおじさん好きなので思っちゃう。
柿澤エヴァン、一皮剥ければ新世界の神になりそうなキャラにだんだん見えてきたので、彼がマーフィー家に告白できた時には胸のつかえが取れて本当に安心したし、その次に母親にも告白してくれて本当によかった
月もせめてまず両親に打ち明けるべきやったんや…。
私がコナー両親だったら、エヴァンに告白された後まずコナープロジェクトの賛同者に対して「おかげでリンゴ園を再建できました、ありがとうございました」とお礼を言って、それをケジメにして解散、世間が忘れるにまかせるけど、劇中でもそうしたのかな。
遺書が晒されたことで自分達がネットリンチになったので、エヴァンよりむしろアラナを恨む気がする。コナーの遺書ではなかったけど、それにしたって何他人の手紙を勝手にネットに晒してんじゃゴラァ!!!と思…
いやアランもクラウドファウンディングの資金集めに必死だった、それはそう。でも彼女の場合、「自分の存在を無視されたくない、孤独が怖いっていうあなたの言葉に共感した」っていう、その気持ちも確かに本当にあったんだろうけど、でもそれよりやっぱり一番はわかりやすく承認欲求で、そのために行動してないか?と感じたので苦手。
コナー両親は、冷静に二人ともダメなところあるけど、でもあんな親がいたらいいなあ…と思う素敵親にもやはり見えるところが絶妙に良かったな。
石井一孝さん、近くで見たらカッコよかった…いやかっきーも素敵でしたが…ていうか立石君もカッコよくて…今回最前列センターブロック観劇で、役者さんたちの魅力やかっこよさを存分に浴びてきました。ずっと見上げていたので首は疲れましたが、役者さんと自分の間に何もない、オペラグラスいらない、至近距離で演技を堪能できる席で、大変満喫させていただきました。
本当にありがとうございます…ディアエヴァンハンセン、見られてよかった。期待のさらに上の品質だった。良い作品でした!!














