黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

劇団四季「美女と野獣」1回目感想 〜新演出の改良点に好感〜

 

<2023/5/11(木) 12時30分公演 C席1階24列30番台後半

 

久々に舞浜までサイクリングしました。天気も良くて気持ちいい〜!!

…と思っていたら、観劇中に雨が降り出し、帰り道はずぶ濡れになりました。そんなこともある。

イクスピアリの駐輪場、今まで終日無料だったのに、今回行ったら無料は4時間までで、それ以上は100円/1時間の有料になっていて驚き。イクスピアリでランチ後に観劇に行こうとすると、時間に余裕がなくギリギリ。

 

という訳で、行ってきました、新演出版美女と野獣!!!

たーのーしーかーっーったーーー!!!!やはりアラン・メンケンは偉大。

 

冒頭でベルがメガネをかけててびっくりした!メガネっ子ベル!!一瞬で外したけど、「本好き」(読書家)の設定が強化されてて、イイねイイね!!
そしてベルが読んでる本が「ノートルダムの鐘」だった!四季でミュージカルやってるディズニー作品繋がりで、ふふってしちゃった!

パパとベルの絆がよく見えて、二人のやり取りの場面で泣いちゃった…改めて見ると、父親を助けるために自分の人生を犠牲にするベル、良い子なんだなあ…。「我が家」も良い曲だなあ。映画版より舞台版の方が追加場面と話の流れがスムーズな気がして好きです。(母親の話はいらないと思う派)

 

新演出版、細部が現代的になっていて好感!!初演時の脚本そのままだったら気になっていたであろう部分が、微妙に修正されていた気がするのです!!

冗長さもないしわかりやすく楽しく、今やるなら確かにこちらの方が良さそう!時代にあってる…!!

ガストンのキャラとか、それでもまだ今見ると気になるところはあるけど、ベルの2幕の追加ソロ(チェンジ・イン・ミー)が、今まで見てきた諸作品のマイナーチェンジの中でも、個人的にかなり刺さる追加要素で…!!

正直曲としてはそんなに…音楽的に耳に残ることもない曲だと思いました。物語の流れや盛り上がり的にも、お城の人達VS村人のドタバタバトルを入れた方が、エンターテイメントとしてはスムーズ。

でも物語としては!!ここでのベルの追加ソロ、かなり重要だと思う!!

一幕冒頭で「いつかどこかへ行きたい、この村を出たい」と願っていたベルが、結局村外れの野獣の城に居着くことになって「めでたしめでたし」という従来の物語は、ハッピーエンドなんだけど「いやそれでええんかいベル」ってどうしてもツッコミ入れてしまった。村を出ていく夢はどこいったの!!?と。そこが解決されたんです。

追加曲では、ベルが今までの自分は夢見る子供だったこと、そして今はそこから変わったことを歌っていて、歌詞で明言はされていなかったけど、「村を出ることにこだわらなくても、愛する人が側にいれば、そこが幸せに生きていける場所だって気付いたんだな」と解釈できる場面でした。

野獣とベルの交流によって、野獣だけでなく、ベルにも人間的な、人格面での成長があったことを示す歌で、これは素晴らしい追加要素!!!!と思わず膝を叩きました。

 

成長といえば野獣のキャラ、あんな子供っぽかったっけ?この日のビーストの小林さんがそうなのか新演出版全体なのかわからないけど、中身は成人前後の年齢の男性にしては喋り方が時々子供っぽくて、幼い子供のようで、それもとても好きなキャラ造形でした!!

そうそう、その設定の育ちで今までこんな暮らししてたら、実年齢はそこそこでも中身はそうなりますよね〜!!と、思い描く通りの「幼さ」で、父親を庇って自分を犠牲にするベルの精神性との対比がわかりやすくて!!率直に言うと、外見野獣だけど関係性はお姉さんとショタのような美女と野獣が好きなんですよそういうのが見たかったの!!!!これですよこうなんですよこの方向性に来て欲しかったのありがとう感謝!!!!!

 

ベルが野獣に惹かれた理由が追加されてたのも良かったな。

狼から助けてくれただけじゃなくて、自分達はお互いに変わり者で、だから分かり合える、という点。いやほんとそれそれそれそれそれ大事〜!!ってめちゃ思いました。むしろ今までこの台詞がなかったことが不思議になるほど、この点は大事だと個人的に思う。設定や状況からそうだろうな、と推測はしていたけど、自然で納得できる理由を明言してくれて嬉しい。ベルが「美人だから」好きになった(もしくは、そう見えてしまう)んじゃ、野獣が成長してないことになっちゃうから。

 

ビーアワゲストでは多幸感で殴られた〜〜!!最後にシャンパンボトルから金テープが客席に降り注ぐ演出がありました。豪華!!(舞台装置が旧演出より全体的に簡素になり書割感が上がっていたので、これは嬉しかった)

アラジンのフレンドライクミーといい、お客をとことん楽しませることを追求した音楽と視覚…ありがとう…。

 

美女と野獣、いい演目ですね…。やっぱりいい演目だわ。
ミュージカルを見たことない人にオススメしたい二大入門演目、美女と野獣とアラジン。

前者は女友達同士、後者はカップルや性別問わず友人同士にオススメ。

 

マチネは12時30分開演、終演は15時5分頃でした。

上演時間がこの設定なのは、15時からディズニーランドに入園できるチケットとのセット販売がある為だと思いますが、子供を保育園に預けている間に観劇している身としては、終演が早くて助かりました!!

 

今回のお席はC席24列(最後列)30番台で、視界はこんなかんじでした。

サイドだけど後方だし、段差がしっかりあって前列含め前方がぽっかり空席だったので、めちゃくちゃ見やすかったです。奥の方のセットは見えなかったけど、全然不満ない。

2階席がないから頭上も広々していて、開放感と一体感がありました。アンフィシアター良いな〜!!

 

2023年11月1日からチケット代が上がるそうなので、それまでにもう1回観に行きたいです。

 

↓新演出版のCD。買います!!