黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

梅芸版ミュージカル「アナスタシア」1回目感想

<2023/9/25(月) 13時30分公演 B席3階5列1桁番台後半 東急シアターオーブ

 

ホーム!ラブ!!ファミリー!!

ホーム!ラブ!!ファミリー!!!(素振り)

2019年のNFS歌謡祭を見てからずっと頭の中で流れていた海宝ディミトリの「俺のペテルブルク」、ようやく生で聴けましたー!!!歌声が空間を完全に支配していた。聞けて幸せだった永遠に聴いていたかった…俺の〜〜この街〜〜をーーーーーーッ↑↑↑↑↑!!!!!

 

という訳で、初演を見逃したアナスタシア、再演でようやく見られました!!

宝塚宙組版がとても良くて3回通ったので、梅芸版も見るのを楽しみにしていました!!

宙組も役者も演出も良かったけど、梅芸版もめっっっちゃ良かったーーー!!!評判聞いてわかってたけど、ほんと音楽と演出が良い良質な王道ミュージカルでした!!!

 

訳詞が宝塚と違って、物語の輪郭がよりハッキリしている!!!わかりやすく聞き取りやすく韻を踏んでてリズムも良い!!!訳詞したの誰!!??と思ったら安定の高橋亜子さん!!!いつも素晴らしい日本語歌詞をありがとうございます!!!!

訳詞で情報量が全然変わりますね〜。特に序盤のペテルブルクの街で各キャラが自己紹介しながら登場してくる場面での台詞は、頭に設定と状況がするりと入ってきました。この場面でこんなこと言ってたのか!!こんなわかりやすく自己紹介してくれてたのか!!と目から鱗。上手い〜!!

 

映像の使い方が良いと聞いていて、一幕は確かに映像が美麗で詳細で舞台を邪魔しなくて良い背景だな〜と思うくらいだったんですが、二幕で本気出してきました。

エッフェル塔をエレベーターでグーンと昇る臨場感!!ムーラン・ルージュが目の前にどーーんの大迫力!!!

そして何よりニ幕終盤、グレブとアナスタシアが対峙する場面で、両脇の窓の外を映像で真っ赤にしたのが最高でした。共産主義の赤、血の色の赤。鮮烈で眩しい赤の存在感と効果が抜群だった。

 

お話は、一幕最初から泣きすぎてもうダメでした。ロマノフの最期無理…。

弟アレクセイの役を子役ちゃんがやっていて、宙組より更に甚大なダメージを受けました。
パパニコライが小さな子供を抱き上げてずっと抱いて逃げてて、もう、もう。アナスタシアは毎回最初がしんどい…。

 

白鳥の湖の場面の木下アーニャ海宝ディミトリ田代グレブの重唱、美しくて耳が幸せ〜〜!!初回はどうしてもこの組み合わせで見たかったのです!!全員期待通りの安定の歌唱力で大満足!!!

ブラドは宙組の桜木みなとさんが好きすぎたので脳内で影がちらついてしまいましたが、大澄さんブラドもチャーミングでした!

堀内リリーの芸達者ぶり!!そして麻美れい様の皇太后の重厚感!!!
太后様、お歌はもう音符が行方不明状態だったけど、演技は舞台上の誰よりも達者で迫真でした。流石…!!

基本的にプリンセスが主人公の楽しいファンタジーロマンスなんですが、田代グレブが出てくるとその場面だけ突然重々しい歴史大河ドラマになってました。割合7:3くらいの印象。ハッピーラブコメは見やすくて楽しいけど、この舞台の私の好きな要素や萌にひっかかる要素は全部田代グレブが担ってる印象…!!(※田代グレブに萌えている訳ではない)

見た人の評判からは私は海宝グレブが好きな気がして見てみたいんですが、もうチケットを増やせる日がありません〜〜〜!!!再再演に期待!!!

 

次回は10月、葵わかなアーニャと石川禅さんグレブを見に行きまーす!!