黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

梅芸版ミュージカル「アナスタシア」2回目観劇

<2023/10/4(水) 13時30分公演 B席3階5列10番台後半 東急シアターオーブ

 

2回目にしてmy楽!!アナスタシア観てきました!!

わかなーにゃもばっちディマも演技が良くて良良良ーーー!!!!

わかなーにゃもばっちディマも高音の伸びが弱くて、先日見た木下海宝ペアに歌唱力は及ばないんですが、演技とキャラが好きでした!!!!


わかなーにゃ、一生懸命で健気な女の子でとても魅力的!!!

晴香ちゃんは歌はもちろん上手いんだけど演技も良いと思ってたんだけど、わかなちゃんの方が細かい演技が多い気がした。
ディマとヴラドと3人で特訓する場面、水の上を浮いてるように歩く〜〜でパタパタする動作、可愛かった〜!!

高音の伸びはないけど、滑舌と発声はしっかりしてるから聴いてて下手には感じないし、アーニャとして舞台に立つのに充分なレベルに達していたと思います。

そうそう、宙組のまどかーニャもいました。3人のアーニャの中で、暴漢とやりあう場面の棒さばきはまどかーニャが一番好き。

 

ばっちディマは声が特徴的でわかりやすい!!甘くて優しくて、一声でわかる!!!そして細身で高身長だから外見でも舞台上で一目でわかる!!これは確かにペテルブルクの王子様だわ〜〜!!!座ってて足が長すぎて邪魔そうだったすごい。足が長い。

海宝ディマが正統派ツンデレ硬派王子様だとしたら、ばっちディマはより優しくて柔らかくて甘い王子様だ〜〜!!これはどっちも良いなあ!!

パレードの歌の場面、海宝ディミトリは胸筋と二の腕が気になって気が散っていたことを思い出しました…相葉ディミトリの胸筋と二の腕はそんなに存在に気を取られなかった。

 

そして何より石川禅さんのヴラド。キャスティング見た時から絶対良いと確信しておりましたが本当に素晴らしいかった…今回も禅さんは観客が見たいと思うキャラと演技を見せてくれました。本当に信頼できる役者さん。相変わらず歌も演技も安定感ある上手さ。禅ヴラド目当てで2枚目のチケットとってて良かった、脳内にある理想をそのまま具現化したような素敵ヴラドでした。ありがとう禅さん!!!!

 

全体的には、先日より可愛い舞台になってた…かな?
見比べると各キャストの違いがわかりやすいんですが、掴めてなかった部分がたくさんある気がします…一階席で見た方が良い演目だったかも。次の再再演の時は一階で2回くらい見たいなあ。お金貯めます。

はるかーにゃとわかなーにゃはそれぞれの良さがありどちらを見ても満足できて、良いダブルキャストでした。

それはディミトリも同じで、今回見られなかった内海くんも評判良いから、きっと誰で見てもハズレってことはないんだろうな。

いつ見ても安心して楽しめる、その点でも良演目ですねアナスタシア!

 

グレブは特に役者ごとのキャラ作りが全然違うそうで、他2人も観たかったなあ〜!!

いやまりおグレブもすごく良かったんですけどね!!二幕終わった後の記憶がまりおグレブ一色に塗り替えられてしまった!!終幕後思わず「ながーーーれーーーるーーーネヴァーーーがーーーわーーー!!」って脳内で歌ってましたもん。歌唱力と印象の大きさでぶっちぎり今回のMVP。

わかなーにゃと皇太后の分かり合いシーンも良かったのに、その後のまりおバズーカがすごすぎて全て吹っ飛び持っていかれました。先日よりさらにすごかった。まさにまりお砲。

演技もさらに熱が入ってて、歌と演技全体の熱量がすごかった。間違いなくこの回一番の盛り上がりでした。
演技が良ければ多少高音の伸びがなくても気にならないと書きましたが、「やっぱり歌がうまいのは強いんだよ!!」と頭押さえつけられて地面にめりこまされた気分。ひれ伏さざるを得ない歌唱力で、場面中ずっと鳥肌が止まりませんでした。

やっぱりこの演目ではグレブとアナスタシアが最後に対峙するこの場面が私には一番響くのか、この場面のまりおグレブが良すぎるのかどっちなのか。

 

ただ、まりおグレブ、めっちゃ歌上手いんですけど、個人的にツボらなかったんですよ〜…うーん、キャラかなあ〜〜…!!?まりおグレブがアナスタシアを撃たなかった理由が私にはわからなかった…。

まりおグレブはお芝居部分の声の出し方からしてわかりやすい悪役なんだけど、私はディミトリとグレブがアーニャと三角関係になる方が好きかもしれないから、その解釈のグレブを見てみたかったな〜。

 

アナスタシア、脚本の余白を好みの解釈で埋めてくれるマイベストキャストが勢揃いしたら更に化ける演目になりそうなんですよね。でもその解釈が自分でもまだわからなくてぼややんとしている…。

白鳥の湖の最後、ディミトリのいる上手側にジークフリート、グレブのいる下手側にロットバルトがいて、真ん中にいるオデットがジークフリートの手を取るのが、最終的にアーニャはディミトリを選ぶという伏線になるような三角関係…

となるとアーニャがグレブの手を取っていた可能性、物語的にはある??今季私が見たキャストだとまったくそんな印象ないけど、ディミトリとグレブの間で揺れるアーニャは世界のどこかに存在する???

 

今季の観劇はこれで終わりですが、また次の再演が楽しみです!

 

↓ブロードウェイ版

 

↓ドイツ版。こちらも良いですよ!