黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

「リメンバー・ミー」感想

ラプンツェル・アナ雪・ズートピアと、近年ディズニー&ピクサー作品は何を見ても面白かったので、きっと面白いはず!と期待して見に行った作品。

初回は字幕より吹替で見た方が映像を楽しめるので吹替を見に行ってみたら、出会ってしまった…石橋陽彩君に。

映像は綺麗だけな~、話はまあまあ良い感じかな~、でも先日見た「グレイテスト・ショーマン」がテンポ良すぎる作品だったから、あれに比べると少し中盤弛みを感じるな~、というか主役のミゲル役の男の子、台詞そこまで上手くないなあ…うーん…とか思いながらのんびり見ていたら、「音楽が僕の家族」でガツンと頭を殴られた。

1フレーズ目から響き渡たる、のびやかな美声。ウンポコロコではまだ気づいていなかった美声。活舌の良さ、音程の確かさ、十分な声量、肺活量、いつまでも耳にしていたい、柔らかく心地よい声。なんだこの歌は!!?

衝撃で真っ白になったまま話はすすみ、終盤ココとミゲルのやり取りで大号泣。映画館で嗚咽あげながら馬鹿みたいに泣いた。期待以上にきっちり感動した。ありがとうピクサー

そして大号泣している状態で「音楽はいつまでも」が始まり、塵になりました。

旋律も歌詞もあまりにも良い曲な上にあまりにも歌が上手いというか歌い方、表情の持たせ方があまりにも好みあまりにも理想な上にあまりにも美声で、思わず「時間よ止まれ!!!お前は美しい!!!」って叫んだ。脳内で。もう一生聴いていたい。サビをえんえんに繰り返したい。この声は人類の宝だ。

あまりにも上手くて信じられなくて、あれ?ミゲルって大人の女優さんがやってたっけ?と思ったら、やっぱり子供、ミゲルと同じくらいの年の男の子が演じていて驚愕した。技巧のレベルが子供じゃない。あの年齢でこんな歌い方が出来る訳がない。音程の確かさといい強弱のつけ方・感情の込め方といい、長年ずっと修練に修練に重ねてきた大人だからこそ出来る歌い方だと思ったので驚愕した。ただの美声なら天与のものだけど、更にそこに技術によるしっかりとして磨き上げがなされている。なんだこの子は!!??

気になってミゲル役の石橋陽彩君の経歴を調べてみたら、ミュージカル「フランケンシュタイン」で子供時代のビクター役を演じていた子で、あ~~~~~~~~~と頭を抱えつつ腑に落ちた。

私見てたんですよフランケンシュタイン。子役の子が歌が上手いと評判で、実際見てみたら本当に歌が上手くて、子役とは思えないほど高音も出ていてビックリした。ああ~~~確かにあの時聴いたあの声だ~~~!!!なんでCD出さなかったんだフランケンシュタイン~~~~!!!!と思わぬところでまたフランケンロスを拗らせた。(しょっちゅう拗らせてる)

そして感謝した。ありがとうピクサー!!!声変わり前、おそらく石橋君の磨き上げた技巧による歌唱力と天与の美声が最高の到達点に至ったこの一瞬に、最高の名曲を与えて歌わせて、それを残してくれて…!!!おかげで最高の歌唱力を伴った天使の美声で歌われる最高の名曲がこの世に残りましたよ!!こんな奇跡中々起こりませんよ稀有ですよ!!!!ありがとうピクサー!!!(2回目)

 

この名曲を聴いたことがない人は是非聴いてみてくださいね!

リメンバー・ミー(オリジナル・サウンドトラック/デラックス・エディション)

リメンバー・ミー(オリジナル・サウンドトラック/デラックス・エディション)

 

 

歌以外の点では、お死者の国の映像美がすごい!!画面から溢れる華やかさで圧倒的な色彩で殴られる!!!!

キャラクターもいいし、ヘクター役の藤木さん、デラクルス役の橋本さん、イメルダの松雪さんといった声優陣の演技がとても良い!!!

お話は綺麗にまとまっていて、タイトルの持つ意味や作中のテーマ、溢れ出る家族愛など、家族で見る娯楽映画としてほぼ完璧、欠点が見つかりません。

歌とキャラは抜群に良かったし映像も良かったけどお話がイマイチだったアナ雪に比べると、リメンバーミーは歌よしキャラよし映像よしお話よしで、総合点は上という印象。繰り返し見たくなるのはこっちかな、と思ってディズニー作品のBlu-rayを生まれて初めて買いました。