まずビジュアルの破壊力がすごい。
明日海エドガーと柚香アランが美しすぎて、阪急宝塚線の駅で初めてポスター見た時三度見くらいした。あまりにも耽美。
原作も好きだし、演出の小池修一郎先生が何十年もやりたいと思っていた作品だということも知っていたし、これは是非1回見ておかねば、と思って宝塚大劇場に見に行きました。
公演がちょうど兵庫の実家にいる時で良かった!これ東京公演は絶対チケット取れなかった気がする!!
日本のオリジナルミュージカルは、脚本演出役者の演技はともかく、一瞬で頭に残る魅力的な曲に出会うことが少ないので、あまり見ないのですが
ポーの一族の感想は、まさにそう。音楽以外はほぼ完璧、全てがハイクオリティな演目でした。
明日海さんのエドガーの佇まい、透明感、哀愁。筆舌に尽くしがたく美しくて、どの角度から見ても「はあ~~~~美しい~~~~なんだあれは~~~美しい~~~」とか脳内で呟いてた。
普段の観劇では演技力と歌唱力重視で、見た目の美しさには重きを置いていない私ですが、そんな私ですら圧倒的”””””美””””””でぶん殴られた。あれは美しすぎる。
でも柚香さんも美しい。なんだあの美しい人は!!!!!
エドガーとアランの絡みが微笑ましくも美しくて食い入るように見てしまう。怪我をしたアランの血をエドガーが舐める場面、原作通りなんですけど生身の人間、それも美しい男役さんと美しい男役さんにやられると、ひいいいいいいいいいもうやめてえええええいや嘘やめないでいいぞもっとやれありがとうございます小池修一郎先生~~~!!!(土下座)ってもう頭の中が忙しかった。
エドガーとアランが揃っていると楽しさ倍増なので、一幕は冒頭で登場した後アランの出番が終盤までないのが悲しい。二幕はもうひたすら楽しかった記憶しかないというか、テンション上がりすぎて途中で記憶が飛んで正直あまり覚えていない部分もある。何か美しいものを見たという印象しか残っていない。
演出は、小池先生の執念と集大成を見た気がしました。
近年の東宝の小池先生演出作品はあまり面白さを感じられなくなっていたのですが、ポーの一族の演出は良かった。原作のエピソードを時系列順に分かりやすく整理して、各場面の意図や見せ場もはっきりしていて、正直宝塚小池版を見て「原作はこういうことだったのか」と分かったこともありました。(それが原作にある萩尾先生の意図通りのものか、小池先生の解釈で生まれたものなのかは置いておいて)
ラストも余韻の残る良い終わり方で、正直原作もここで終わってくれたら良かったのに!!と思ってしまうありがたい畳み方だった。(原作でアランが消えてしまったことをまだ受け入れられていない)
あとアンサンブルの場面の華やかさがすごい。作中人物達が長命なことを活かし、18世紀ロココから19世紀ヴィクトリアンまで舞台を移し、刮目せよ、これが宝塚の総力だ!!!と言わんばかりに、異なる時代の様々な豪華絢爛ドレスを大人数でこれでもかと見せる。
ポーの一族、一言でいうと、宝塚の魅力と良いところを凝縮した舞台でした。宝塚を知らない人が「宝塚歌劇」と聞いて思い浮かべるだろう世界。
1回でいいかなと思っていたんですが、あまりにも良かったので後日当日券に並んで立ち見でもう1度見ました。(1月30日15時公演、1階立見席で観劇)
これが人生初の立ち見観劇だったのですが、やってみて思ったことは、うん、やっぱり立ち見はダメですね!!生理2日目に当たってしまったこともあり、途中気分が悪くなって立っていられなくなり、一時退出してロビーでへたりこむ始末!!
宝塚大劇場は1階最後列で立ち見出来るから、視界も良さそうだしお得かなと思ったのですが、そんなことはなかった!!立ち見は体力的強者だけが甘受できる特権!!私のような体力弱者は2階B席でも座って見る方が良い!!いい勉強になりました…。
期待通り視界はとても良かったので、立ち見が大丈夫な人には立ち見は良い選択肢だと思います。予定が空いている日にぷらっと劇場に行って、2,500円で生オケの上質な舞台を見られるなんて素晴らしい制度ですよ。
ポーの一族ほどの評判の良い演目でも、平日なら開場の2時間前の到着で立ち見券買えましたし、宝塚大劇場はいい劇場だなあ。大好き!!
このキャストだから出来た公演なのだろうと思うし、再演は難しいのかな。
円盤は厳選して買う派なのですが、この作品は将来廃盤になった時に手元になかったら後悔すると思ったので、Blu-ray買いました。
花組宝塚大劇場公演 ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』 [Blu-ray]
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