黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

ジーザス・クライスト=スーパースターinコンサート2021 2回目感想

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<2021/7/25(日) 13時公演 S席1階15列20番台どセンター>

 

7/23のチケットも持っていたのですが、国内関係者にコロナ陽性の方が出たとのことで、残念ながら中止に。

日毎更新される公演休止情報に胃を痛めつつ、東京公演はもう無理でもせめて大阪公演だけでも再開されますように…!!と祈ってたら、まさかの4連休最終日、自分が最後の1枚のチケットを持っていた回から公演再開が決定して泣きました。

 

売り止めになっていたので客席は満席ではなかったのですが、この日の公演は役者さん達は勿論、観客も熱気がすごかった。

最初のギターソロが始まった瞬間から劇場内に緊張感が漲って。

そして最初のユダの曲から歌に合わせて手拍子が起こった。しかもその手拍子の開始と終了のタイミングが綺麗に揃っている。(どこで手拍子を始めてどこで終わるべきか皆わかっている)

ホサナの場面では皆が手を振り。

ヘロデのソロやスーパースターの場面ではもちろん拍手。

そして舞台が終わり、カーテンコールが始まった瞬間にスタンディングオベーション。これまでの人生で見てきた舞台で客席が総立ちになるタイミングが一番早かった。

おそらく観客はこの演目を何度も見ているガチファンの塊でしたね。

皆3日間の公演休止が悲しくて、諦めて絶望して、そこからの復活が本当に嬉しくて、全力で応援したい、舞台の上の人たちに応援や感謝を届けたいという気持ちが爆発したんだと思う。私もそうだったから。(頭上で拍手しすぎて二の腕と肩甲骨周りがヘロヘロになった)

 

今日のジーザスコンは今まで見てきた舞台で一番客席の参加度合いが高かった。客席参加型ライブの見本のような舞台で、劇場内の全員が舞台に参加し、一体化する感覚を味わえました。

そしてこの客席の熱気、終演後の役者さん達のTweetを見る限り、舞台上にも伝わっていたようです。役者さん達も観客の熱気を受け取って更に熱が高まっていたようで嬉しい!!相乗効果がやっぱりあったんだ!!!
公演中はずっとエネルギーと熱気の渦の中にいるようで、鳥肌がすごかった。すごい体験をした…!!楽しかった!!

 

本公演を見て「前回見たのはプレビュー公演だったんだな…」と思いました。プレビュー公演も既に十分素晴らしかったので、あれ以上がある、あれ以上になれるのがすごい。なるほどこれがトップオブザワールドな人達。

無念の休止期間を挟んで、演者さん達も熱気爆発。全員歌がうまい。べらぼうにうまい。気持ち良いほどの声量。ラミンの超絶ハイトーンにマイケルリーの超ロングトーン。カヤパの宮原さんの超低音イケヴォイスにマリアのセリンダさんのしっとり響く美声。

 

シモンのソロでは若干のショーストップが起きました。びっくりしたし嬉しかった…。

かっきー、歌が上手くて絶好調で、こんなに歌が上手い人を推していることが誇らしい気持ちになった。今までもずっと舞台を見るたび「かっきー歌が上手いな…」と思っていたけど、今回のシモンは「短時間で見せてやる!!!俺の上手い歌を聴け!!!!」という気概が感じられた。つまりまた「今までのかっきーで一番上手かったのでは!?」と思った。これ毎回思ってる気がするのでかっきーすごい。

それとかっきーシモン、今回は良い意味でアンサンブルに溶け込んでました。

前回は動きにキラ感が強くて、今回と比べると悪い意味で目立ってたと思う。
かっきーは好きだけど、演目の完成度は今回の方が高いと思ったし、今回の方が印象が良かった。誰か演技に注意をしてくれたのかなあ。良かった良かった。

それとかっきーシモン、ラストサパーの後くらいでシャツ両腕はだけて両肩と両の二の腕をさらけ出しはじめて、思わずガン見してしまったことを告白します…
はしたない!!おやめください!!ワクチン打ちやすそう!!いいぞもっとやれ!!!と内心の混乱が激しかった。

 

前回は途中までどこにいるかわからなかったペテロとシモン、今回は登場場面から確認できました。ニコイチ感があって、2人でじゃれてるのが可愛い。
あとペテロのテリーさんめっちゃええ声。めっちゃええ声です。(大事なこと)

 

藤岡正明さん。今まで見てきた演目では「歌は上手いし声もいいけどキャラが性格キツそうに見えて好きになりきれなかった」という方なんですが、ヘロデはめちゃ好きです。キャラクターにハマってる!!今まで見た藤岡さんのキャラの中で藤岡ヘロデが一番好き!!出会えて良かった!!

 

ピラトのロベール・マリアンさん。今回めちゃくちゃ良かったんですけど…何…ピラジーに目覚めちゃう…最高にカッコ良いおじ様…終盤の演技…最後の咆哮、神がかっていた。好き…。

 

ラミンユダ、スーパースターで拍手を煽ってきて動転してしまった。めちゃくちゃ全力で拍手しました。

ラミンユダに煽られたら拍手せざるをえないし、ラミンジョも生で見ていたら革命に参加せざるをえなくなったかもしれない。

スーパースターで舞台上の全員と客席まで巻き込んで大爆発したあと、退場する前一瞬ニコッと笑顔になったラミンユダの横顔の尊さに死んだ…。

ラミンさんはもう「この人にはどうか幸せになってほしい」と顔を見ると幸せを祈る対象になってしまった。どうかラミンさんがどんな時も幸せでありますように。

 

スーパースターといえば、このコンサート版ではこの場面で十字架を背負ってゴルゴタの丘を登ってるジーザスがいないので、場面としてはわかりにいというか要素が半分なくなっちゃってるんですけど、私は流血やグロや痛い場面が苦手なので、スーパースターが何も考えず名曲と名歌唱とダンスと盛り上がりを満喫できる楽しい場面になってるのは個人的に有難かったです。演劇としては解釈や物語の選択肢が減ってるので残念に思う人も多いでしょうが、私のような痛い場面を見るのが苦手なリピーターには寧ろ良かった。ありがとうコンサート版。

 

こういう舞台を見る経験がある人生は良い人生だ。夫にも見せたかったな…(意味わからないだろうから予習から必要だし無理だったけど)

 

JCSは、ただでさえ全場面曲が良いというのに、場面と曲の構成があまりにも上手くて毎回びっくりする。
「この場面の後に…この場面が来る!!?」「この調子の曲の後にこの調子の曲…だと!!??」と毎回なる。曲調がバラエティに富んでてテンポにも緩急があるから何回通しで聴いても飽きない。

体感時間が光速になる神演目なのは構成の良さも大きいと思う。名演目だなあとつくづく思う。

 

私が持っていたチケットは25日のものが最後の1枚だったので、今回の観劇はこれで終わりです。やっぱり3回見たかったけど、2回見られただけでも僥倖。

身軽に動ける状況だったら、ぜひフェスティバルホールの大千秋楽を見届けたかったなあ。独身だったら遠征してた。このまま無事東京千秋楽と大阪の大千秋楽を迎えられるよう祈っています。

楽しく素晴らしい時間、またひとつ人生に刻まれる観劇経験をありがとう!!!JCSinコンサート!!!