黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

ミュージカルおたくの結婚式 ~BGMセットリスト大公開~

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ミュージカルおたくの結婚披露宴BGMリスト

2018年4月、結婚式を挙げました。

夫が披露宴の企画構成についてほぼ私に任せてくれたのをいいことに、BGMに大好きなミュージカルの曲を詰め込みました。旋律はもちろん、場面にふさわしい歌詞の意味なども考えて練りに練った渾身の選曲なので、ミュオタ仲間で今後挙式予定の方がいらっしゃいましたら、ご自由に参考にしてください。

 

気を付けた点は以下の通りです。

・スピーチのBGMは、邪魔にならないように日本語以外(英、独、歌なしなど)

・その曲を知らないゲストにも聴くだけで楽しんで貰えそうな曲は日本語(ビーアワゲスト、ハクナマタタなど)

・幅広い年代のゲストに分かるように、クラシック(皇帝円舞曲美しく青きドナウラデツキー行進曲)や古い有名演目の曲も混ぜる(I could have danced all night、Something good)

 

結婚式の司会を自分でやったので、各場面で「今の場面のBGMは~という舞台に使われている~という曲で、こうこうこういう意味です~」と曲を紹介してました。超楽しかったです。

 

特に終盤はスケールの大きな曲を詰め込みましたが、会場が曲に負けない豪華で華やかな場所だったので、相乗効果でとても良い雰囲気になりました。ありがとう大阪市中央公会堂中集会室~~!!大好き~~~!!!!

 

以下、各場面の曲についての解説など。

 

●ゲスト入場

このあたりはまだBGMに注目してる人はそんなにいないだろ!!!と思って、一発目から「Heimat」(ドン・カミッロ&ペッポーネ)という飛ばしっぷり。会場内で、というか日本中でこの曲がわかる人がいったい何人いるというのか。…と思ったら、2017年に一緒にウィーンに旅行に行った友人が参加者の中にいて、通じたーーーー!!!!そうだ彼女はドン・カミッロのCDも買ってたわ!!!ありがとう友人!!!(ドン・カミッロ&ペッポーネは2019年現在私の中のベストミュージカルです)

キンキーの「みんなでイエー」も、誰にも通じないかも…と思いつつ入れたら、ブロードウェイミュージカル好きの友人がしっかり把握していて「あんたキンキー好きだったの!!?言ってよそういうことは!!!」と、後程テーブルを訪ねた時に笑い泣きしながら詰め寄られました。入れとくもんですね!!

 

●新郎新婦入場「唯一度だけ」(会議は踊る)

ウィーン会議を題材にした1933年のミュージカル映画「会議は踊る」の主題歌で、当時は一世を風靡したそう。ウィーン会議大好き人間の私が入場時に使うならやはりこれだろう!!と思って選んだ渾身の曲。歌詞の意味はこんな感じです。

「これはただ一度だけの出来事 二度とふたたび訪れない
 こんな美しいこと 本当なわけない
 まるで奇跡のように 天国から黄金の光が降ってきた
 もしかしたらただの夢かもしれない
 明日にはもう過ぎ去っているかもしれない
 人生はただ一度だけ」

今この時、皆が着飾り笑いあい、音楽の鳴り響く披露宴の楽しい時間もほんの一瞬、すぐに消え去るものだけど、記憶の中に留まるように、輝くように楽しもう、虚しさや寂しさも自覚し胸に抱きつつ、それに抗い抑え込み、今もこれからも皆で精一杯幸せに生きよう、という気持ちを込めました。
切ないけれど歌詞はポジティブだし、「美しきウィーンの調べ」というCDに原曲より華やかで軽やかで披露宴向きのアレンジが入っていたので、そちらを使いました。
この曲も誰にも通じないだろうと思っていたら、年配の方々と、後はドイツ留学仲間にも知っている子がいて「お前この曲~~~~!!!!ピッタリやん~~~~!!!!!」と大興奮で褒めてくれたのでガッツポーズでした。わかってくれてありがとう最高に嬉しい!!

 

●ウェルカムスピーチ「Thank you for the music」(MAMMA MIA!)

ゲストの皆さんへの最初の挨拶なので、まずは感謝の気持ちを表せる曲が良いだろう、と選曲。タイトルと歌詞は音楽への感謝ですが、私の気持ちとしては参加してくださった皆様への感謝でした。

 

●主賓挨拶

ここはBGMはなしが良いだろう、とプランナーさんに言われたので削除。

 

●新郎新婦自己紹介「Helpless」(Hamilton)

ハミルトンからも絶対に1曲は入れたかったので、この曲を選びました。そうです私はアメリカ独立革命、というかワシントンとハミルトンの二人が大好きなのです。
ゆったりしたテンポの曲なのでBGMにして喋りやすそうだし、舞台ではハミーとイライザが出会って結婚している曲だし、まあこれもピッタリだろうと。実際には当日自分が喋っている時はBGMが全然耳に入って来なくて残念です。

 

●乾杯「楽しい盃で飲み干そう」(椿姫)

乾杯の時には乾杯の曲ー!!そのまんまですが、そのまんまなほど良いと思うんですよBGMって!その場面の為に作られている訳なので!!

この曲は「のだめカンタービレ」で登場人物たちが居酒屋で乾杯する時に歌っていて、なるほど普段使いするのもいいなあと。あと「クリエンターレ!」で聴いた時にとても良い曲で気に入ったので。日本語版の音源欲しいなあ。

 

●新婦友人スピーチ「For Good」(Wicked)

この場面はこれしかないですよね!!!笑
スピーチの邪魔にならないように英語版。

 

●歓談&各卓写真

歓談BGMには、「ビーアワゲスト」(美女と野獣)や「マスカレード」(オペラ座の怪人)などの宴を盛り上げる華やかな曲、「ハクナマタタ」(ライオンキング)「パレ・ロワイヤル」(1789)など聴いた人が楽しくなりそうな曲を選びました。ドイツ語版「私だけに」など他に使う場面がないけど自分を形作る大事な曲なので絶対入れたい曲、などもこっそりここに突っ込んでます。

 

●新郎新婦退場「Seasons of Love」(RENT)

この曲大大大好きなので、どこに入れようか迷ったんですけど、結局ここになりました。舞台では二幕冒頭の曲ですが、披露宴は再入場も明るくやりたかったので、一幕(?)の締めに使いましたが、しっとりした良い感じの雰囲気になったのでおススメ。

 

●祝電披露「終わりのない音楽」(モーツァルト!)「Make our gardens grow」(キャンディード)

祝電披露は出来れば歌詞がない曲が良いと思ったので、歌詞の意味まで考えるとそこまでハマってはいないものの、とにかく旋律の美しさが際立っている「終わりのない音楽」の、韓国版CDの最後に収録されているリーヴァイ先生演奏のピアノバージョンを選びました。美しすぎて聴くだけで泣ける曲。

Make our gardens growも美しくて大好きな曲。最初はゲスト退場BGMに入れていましたが、祝電のBGMが足りなくなった時の為に、こちらに入れました。

 

●新郎新婦再入場「序曲」(ドラゴンクエスト4)

ここで突然ドラクエのターン。披露宴のBGMはほとんどが私の好きなミュージカルの曲なので、夫の好きなドラクエ要素も入れました。4の序曲なのは、私がピサロとロザリー大好きマンだからです。ファンファーレの間は扉の前で待ち構えていたのですが、BGMに気づいた客席の特に男性陣が「えっこれドラクエ…?」「ドラクエや」「ドラクエくるで!!」とザワついていたのが面白かったです。

 

●ケーキ入刀「レベルアップ音」(ドラクエ4)「Bravo,Bravissimo」(ドン・カミッロ&ペッポーネ)

再入場の時に夫が持っていた剣でケーキに入刀。チャララララッチャッチャ~!!!(ウェディングケーキを倒した!!)よくある演出だと思いますが、やってみるとやっぱり楽しかったです。

そしてそのまま流れるBravo,Bravissimo。この曲も大好きで~~!!ちなみにドン・カミッロの舞台の最後、結婚式の場面で流れる明るい曲です。ウィーン在住でドン・カミッロを知っているフォロワーさんから「ピッタリ!!!」と言って頂けて嬉しかった…ですよね、ですよね…!!!ブラボー、最高にブラボーな気持ち!!

 

●両家母親サンクスバイト「春夏秋冬」(GILL)

ここで突然のJ-POP。GILLの歌う英語版「春夏秋冬」、初めて聞いた時から大好きで、結婚式で使いたいと思っていたので…。
恋人に向かって歌っている曲ですが、私はこの曲の歌詞を、今まで長い時間を共に過ごした母親と実家の家族に向けて届けたく、この場面で流しました。

「車や電車や船や飛行機、計画をして日曜日には出かけたね
 春夏秋冬、全部の季節、これからもずっと一緒に居たいね
 今年の春はどこに行こうか?今年の夏はどこに行こうか?
 春の桜も夏の海も、あなたと見たい、あなたといたい」

嫁には行くけど、これからもずっと一緒に居たいよ、一緒に過ごしていこうね家族ー!!大好きだよー!!という気持ち。

 

●両親への記念品贈呈「Gold von den Sternen」(モーツァルト!)

この曲も美しくて大好きなので絶対使うぞ!!!と決めていて、結局ここに。
BGMのおかげで、親に感謝してプレゼントしている裏で自分は親から自立しなければいけないと涙ながらに決意しているような場面になってしまった。そんな愉快なアンビバレントもとりあえず旋律の美しさで吹き飛ばされる。リーヴァイ先生は神。

 

●新郎父謝辞

元々はサウンドオブミュージックの「Climb every mountain」を用意していましたが、
スピーチに焦点を当てる為にここはBGMなしにしました。

 

●新郎新婦謝辞「You raise me up」(ケルティック・ウーマン)

このへんからもう名曲が渋滞を起こしている感じがしますね!!
自分がここまでやって来れた、今の自分になれたのは当日招いたゲストの方々のおかげだと思っていたので、その感謝と今後も皆様の力を借りて頑張ります、という気持ちで選曲。

●新郎新婦退場「Time to say good-bye」(サラ・ブライトマンアンドレア・ボチェッリ)

渋滞を起こしている名曲その2。旅立ち、船出の曲だし、壮大な未来へ開かれた雰囲気で退場したくて選曲。

 

●ゲスト退場

はいそれではゲストの皆様、「Time to say good-bye」でしっとりした雰囲気を吹き飛ばして明るく締めを始めるよ!元気よく退場しましょう!というノリの「ラデツキー行進曲」。ウィーンのニューイヤーコンサートのラストを飾る定番曲なのであやかりました。

「Something that I want」や「Color of dream」(浦井健司オリジナル曲)、「明日への階段」(ルドルフ)など、明るい曲を中心に選びました。

 

 

この時点での自分の全てを出し切った演出とBGMでした。
超楽しかったので、また何かイベントの演出をする機会があればいいな~と思います。