黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

梅芸版「ファントム」感想

12月1日の東京千秋楽公演、城田ファントム&愛希クリスティーヌペアを鑑賞。

感想を一言でいうと、
「この城田優のショタ味がすごい2019大賞」
…でしょうか。

生まれた時から地底生活してるコミュ障の説得力に溢れた城田ファントムのキャラ作り。喋り方が吃りがちで、たまに癇癪で感情を爆発させて地団駄を踏んだり。目を見て他人と話が出来ない。卑屈感溢れる。確かにあれはクリスティーヌ引く、選ばれない、あれはシャンドンに行く…。城田君素顔はあんなに美形なのにそれを完璧に隠しきるナイスな気持ち悪さ…!!もっと胸を張って堂々と顔を上げればそれだけでイケメンオーラ溢れそうな体格と身長をしているのに。姿勢ってすごい。

愛希さんは、エリザベートの時より歌が上手くなったのでは…!?クリスティーヌが美声で歌うまでないと成立しない舞台をちゃんと成立させていた!!今まで見てきたヒロイン、グルシンスカヤやエリザベートほどの強烈なインパクトはなかったけど、演技も歌も好演されていたと思います。

 廣瀬シャンドンも爽やかな美形で女性に人気なのも納得。ただ以前見たルーカス・ペルマン・シャンドン伯爵がクソイケメンで歌もダンスも存在感も抜群で「オペラ座の大有力パトロンの貴族」という説得力がもう舞台に立ってるだけでありすぎたので、それに比べるとちょっと印象が弱かった…すみません。

一番感動したのは岡田キャリエールかな〜〜!!!皆言ってそうだけど!!いやあれはずるいですわ!!作中唯一の真実の愛を岡田キャリエールに感じた!!まあそれでもベラドーヴァにしたことはやはり絶許なんですが!!!岡田キャリエール…どうして結婚してたんだよ馬鹿……。

カルロッタとショレの夫婦はお馬鹿で可愛かった!お笑いパートを担って息をつかせてくれました。カルロッタのエリアンナさん、上手いな〜〜!!

 

演出や振り付けはどの場面も好きでした。特にオペラ座の、舞台裏と客席に分かれた場面好きだな!!舞台上での静止とかスローモーションが好きなんだな!!
客席降り演出がとても多くて、ああこういう巻き込み型やりたかったのか、こういう雰囲気、一体感を作りたかったのか〜わかる〜〜となんだか嬉しい気持ちになりました。劇場のスタッフさん、パンフの売り子さんまで衣装と台詞が劇中世界になってて、細部まで作り込もうとする心意気と、劇場や舞台、お芝居、作品への愛をひしひしと感じた。
城田君が演出をするということで、期待7割不安3割で見に行きましたが、初舞台でこのクオリティならめっちゃ才能あるのでは…!?ご本人が今後俳優に力を入れるのか、演出や舞台製作に力を入れていくのかわからないし、城田君の演技が好きな人間としては少し寂しくもありますが、やりたいことをどんどんやっていって欲しいです。ファントムは前回も主演をしているし、「こういう舞台を作りたい」ってイメージがあったのかなあ。

今回は城田ファントムしか見ませんでしたが、やっぱり加藤ファントムも見たかったかもしれない…ぐぬう…ファントム良演目…!!曲が全部好き…!!ありがとう大好きモーリー・イェストン…!!!(ただ、一幕は名曲に次ぐ名曲攻撃ドドン!!!って感じなんだけど、二幕は個人的にちょっと眠い)

今回の梅芸版ファントムもだけど、チケット取れなかった雪組ファントムを見たい気持ちも高まってしまいました…梅芸版ファントム、めでたくDVDが発売されるということで、一枚だけ買うとしたら城田木下版、加藤愛希版、はたまた宝塚雪組版の一体どれを買えばいいのか!!迷う!!

雪組宝塚大劇場公演 三井住友VISAカード ミュージカル『ファントム』 [Blu-ray]

雪組宝塚大劇場公演 三井住友VISAカード ミュージカル『ファントム』 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 宝塚クリエイティブアーツ
  • 発売日: 2019/02/12
  • メディア: Blu-ray
 

とりあえず今はブロードウェイ版のCDをリピートしています。とにかく何か一枚欲しいと思った時は、海外のオリジナルキャスト版CDを買っておけば大体外れない。 

Phantom: The American Musical Sensation (1992 Studio Cast)

Phantom: The American Musical Sensation (1992 Studio Cast)

  • アーティスト:Maury Yeston
  • 出版社/メーカー: RCA Victor Broadway
  • 発売日: 1993/04/27
  • メディア: CD