黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

映画「グレイテスト・ショーマン」感想

2017年公開、ヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画
公開当時は初見で大感激し、映画館で3回観ました。

AmazonBlu-rayが安くなっていたので遅ればせながら購入、吹替え版を初鑑賞。

本編が始る前、最初の「ウォーオーオオオー」という掛け声を聞いた時点でもう心臓が止まった。まだ20世紀FOX社のロゴマークしか見てないのに。
そしてスタッフの文字とヒュー・ジャックマンの影が音楽に合わせて交互に現れるカット割。もう目が離せない。いきなり心と視線をガッシリ掴んで離さなくさせる演出と音楽。
監督はオーディオコメンタリーで「観客はここでポップコーンを食べる手を止める」と言っていましたが、狙い通りになりました。4回目でも。グレイテスト・ショーマン、歌と映像が本当に良い。

私がこの映画で一番好きな歌と場面は「Come Alive」なのですが、4回目でも号泣しました。そもそも映画を見て涙を流すことは少ない方なのですが、グレショは泣きすぎてビックリする。あと何回泣くだろう。
あらゆる人と人生を力強く肯定し激励してくれる歌詞、華やかで煌びやかな色彩の画面、躍動感と生命力に溢れた超一流の振付とダンス、部分的スローモーション等映像ならではの印象的で効果的な視覚効果、そして耳に残る音楽。全てが素晴らしい。サビの部分の歌詞が簡単な直球英語で、それを何度も繰り返してくれる構成も私のような英語弱者には響く。

あと「The Other Side」も超好き。あの場面好きじゃないミュージカルファンなんている?グラスを置く音や仕草、箒で床を掃く動きや音までもが振付と音楽の一部になっていて鳥肌立つ。Come Aliveもこの曲も、曲はもちろん振付が尋常じゃなく良い。超一級のパフォーマンスを目にする感動で泣く。

グレイテスト・ショーマン、今まで見てきたミュージカル映画の中で歌に合わせた映像の作り方、編集の上手さが歴代No.1(暫定)なんですが、撮影監督がミュージックビデオの巨匠と言われてる方なんですね。(特典映像の解説で知った)納得。

主人公の性格や行動に対して「コンチクショウ」と思うことは何度もあるものの、楽曲、ダンス、映像の素晴らしさの総合点で考えると、現在(2020年3月)までに見てきた中で、ミュージカル映画として一番完成度とクオリティが高い作品だと思います。サウンドオブミュージックやマンマミーアなど、他にも大好きな良作は勿論ありますが、グレイテスト・ショーマンが一番「現代の」名作だと思う。映像と色彩のセンス、スピード感、エネルギー、どれも現代的。今見て一番楽しめるミュージカル。やっと映画でここまでのクオリティのミュージカル作品が出るようになってくれたか、と思った。舞台を映画に置き換えた作品ではなく、映画オリジナルのミュージカルの方が最終的な良作が出来るとずっと思っていたので、今後もこういう作品が出てくるのが楽しみ。

吹替版は字幕版とは印象が違う場面がいくつかあって面白かったです。
映像特典も豊富だし、1,500円ならBlu-ray買う価値ありですよ!映画館で1回見るよりお安くBlu-rayを買える時代になった…!!

 

グレイテスト・ショーマン(オリジナル・サウンドトラック)

グレイテスト・ショーマン(オリジナル・サウンドトラック)

  • 発売日: 2017/12/08
  • メディア: MP3 ダウンロード