「マチルダ」をご存知ですか?
日本では未上演ですが、ウェストエンドやブロードウェイで人気を博し、私が来日を心待ちにしている演目の一つです。
物語は簡単に言うとマチルダという名前の超能力をもつ天才少女が、主に小学校を舞台にその頭脳と超能力で弱きを扶け悪を挫いてハッピーエンドを手に入れるというもの…だろうなあと想像しつつ、購入したウエストエンド版のCDを何度聴いても英語は右から左に流れ、歌詞カードも解読しなかった為長い間内容をほとんど知らずにいたところ、ある日原作であるロアルド・ダールの児童書、「マチルダは小さな大天才」は日本語版も出ていることを知り、光の速さで購入しました。
原作の洋書を図書館で借りたことはあったのですが、3ページも読まないうちに英語に挫けた私にこんなにありがたいものはなかった。
マチルダってこんな話だったのね!!!やっと分かった!!!ありがとうTwitterで教えてくれたフォロワー様!!!!
内容はまあ上記の予想でだいたい合ってたんですが、予想外の要素として担任の教師であるミス・ハニーの存在がありました。
以下内容のネタバレなので、まっさらな気持ちで原作を読みたい方はご注意ください。
ちなみにブロードウェイ版のCD。AmazonMusicでも聴けるのでプライム会員の方は是非聴いてみてください。(ウェストエンド版はAmazonジャパンでは取り扱いがないみたい)
マチルダ、一言で言うとミス・ハニーとマチルダの関係にすごく…萌えます。
女同士の関係性でこんなにもツボったのは「WICKED」のエルファバとグリンダ以来。
腐女子歴二十年以上の私、成人男性と少年という組み合わせなら今までにも好きな二人組はたくさん出会ってきましたが、成人女性と少女という組み合わせには初めて出会った気がする。なので新鮮で、目から鱗でした。
更に、大人と子供がコンビになる場合、精神的・経済的・実力的に「大人が子供を一方的に可愛がり庇護する」という関係性になりやすいと思うのですが、マチルダは「精神的にマチルダの方がミス・ハニーより強くて過激」で、「実力的にも、超能力を持つ天才チートというマチルダが圧倒的に強い」んです。一方、「やはりマチルダはまだ子供で、行動に制限や制約が多く、大人の理解者で芯のあるミス・ハニーに大いに守られ助けられる」必要があるんです。本書を読んでいて、総合的に両者の関係は限りなく対等に近いように感じられ、感銘を受けました。
大人と子供なのに、精神的にも実力的にも対等な関係。いやこれ凄くありませんか!!??すごく素敵じゃありませんか!!!???(鼻息)
今まで大人と子供の組み合わせだったら圧倒的に大人×子供派だったのですが、マチルダとミス・ハニーはむしろマチルダ×ミス・ハニーだ!!逆じゃない!!!子供が大人を守ってる!!!マチルダがミス・ハニーのヒーローだ!!!何これすごい!!!カッコいい!!!!主人公の小さな女の子はヒロインかと思ったらヒーローで王子様だった!!!!こんな爽快な物語ある!!??
と、もう終盤は萌えと感動で頭がどったんばったんしてしまったので、早くミュージカル版を見てみたいです。
コロナの影響で舞台業界全体の先行きが見えない不安な時ですが、文化芸術、演劇の火は絶対に消えないと私は信じています。