黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

劇団四季「ライオンキング」感想 〜2階最後列どセンターから観る舞台の素晴らしさに気付いた日〜

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<2020/12/17(木) 昼公演 C席2階11列センター>

 

劇団四季がgotoイベント適用でチケット代金2割引になり、しかも今なら普段は会員に瞬殺されてるC席が簡単に取れると聞いたので、行って来ましたライオンキング!!

大阪で2012年に1階席で一度見て、「これは絶対1階席で見た方がいい演目だ!いつか1階席でもう一度見たい!!」と強く思ったのですが、今回2階の最後列で見てみてたところ、2階は2階でとても良かった!!迫力は1階席の方があるけれど、美術と照明と舞台全体が見えてすごく見やすかった。実際見て見ないとわからないものですね!

 

今回は2階最後列とはいえ舞台を真正面から見られるど真ん中の席にいたので、視界はどんなものかと楽しみにしていました。

そしたらまず冒頭、舞台から朝日が昇っていく場面があまりに綺麗で心が震えた。次に左右から登場してくるパペットや小道具の動物達の、ゆったりとした美しい動き。

他の場面でも、あらゆる舞台・場面が、舞台装置、衣装、役者の動き含めてすべて絵画のような美しさ。どの瞬間を切り取っても完璧な絵。万華鏡のように広がり続ける眼前の美に圧倒された。

少しでも横から見るのと、吸引力が全然違った。斜めの角度からになると見える齟齬というかボロというか、現実を感じさせる「隙間」が全くない。目を惹きつけて意識を取り込む。

舞台の世界に没入させる力の強さと目の前に広がる世界の美しさが今まで見て来たものと異次元で、鳥肌が立った。

ライオンキングってこんなに美しかったんだと気付かされると同時に、真正面から見た舞台ってこんなに凄いんだと驚きました。正面とその他の席でこんなに見えるものが違うんだなと。正面から見る舞台の「完璧さ」がすごかった。

正面すごい。もう真正面からしか舞台見たくないと思ってしまった。

総じて、贔屓の役者のいる演目は端でもいいから前方、そうでない演目は後方でもいいから出来るだけ真ん中で見た方が良い観劇が出来そうだと思ったので、今後の指標にします。

 

 

キャストでは、「アラジン」のCDで聴いてから気になっていた島村さんのシンバを見られて嬉しかった!

「終わりなき夜」での歌と演技の緩急が良かったな。2幕ラストの岩の上での貫禄も素晴らしかった。

あとはヤングナラの千坂さんがキレのある良い動きをしていました。将来に期待。

 

先月見たアラジンと比べると、アラジンは娯楽演目、ライオンキングは芸術演目という印象。

舞台美術に興味があって芸術としてミュージカルを見てみたい人にはライオンキングは超オススメですが、別にそういう気持ち特にない、楽しく舞台を見てみたいという人にはアラジンの方が分かりやすく豪華で単純明快で良い気がします。

ライオンキングは音楽も美術も良い(音楽のエルトン・ジョンが天才)(演出のジュリー・テイモアも天才)ですが、同じ値段で見るならアラジンの方が満足度が高いかなと思いました。

 

まあアラジンにしてもライオンキングにしても、このクオリティの舞台美術、衣装、そして歌唱とパフォーマンスをgotoイベント適用価格C席2,640円で見られるって間違いなく世界最高峰にコスパの良い娯楽だと思います。goto非適用のC席3,300円でも安すぎる。クオリティと内容考えたらこれはもう実質タダだなって思いました。

 

人生2度目のライオンキングは、相変わらず舞台美術がとても良く、劇団四季の皆さんのパフォーマンスも素晴らしく、大満足の観劇でした。ありがとうございました!!

 

劇団四季ライオンキング1999年版CD。(私の中で)伝説の坂元健児シンバと濱田めぐみナラが聴けます。サカケンの「心配ないさ〜〜!!!」は永遠。

 

 ↓ブロードウェイ版