黄金羊の観劇記

観劇・映画・読書の感想を好き勝手に書いてます。東宝・宝塚・劇団四季中心、海外ミュージカル(墺英米)贔屓、歴史好き。

映画「羅小黒戦記」感想 〜NAZAにぶっ飛び〜

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中国語音声・日本語字幕版公開当時から一部で熱狂的ファンを生んでいた「羅小黒戦記」。

日本語吹替版公開から1ヶ月近くとだいぶ出遅れましたが、ようやく見に行ってきました!

 

内容は現代中国を舞台にしたファンタジーアクションコメディという感じで、妖精(&仙人?)と人間が入り混じって仲良くしたり戦ったりしたりするお話。

らんま1/2封神演義で育った人間(私)にはぶっ刺さるやつでした。

 

中国の神話?民話?昔話??に疎いので、どの人に元ネタがあってどの人がこの物語のオリジナル妖精?仙人?なのかわからないのですが、

とりあえず私は髪型がトレードマークのあの人が出てきた瞬間、「これそういう(中国の古典や神話のネタがぶっ込まれている)話だったの!!???!!??」と驚きすぎて目ん玉飛び出るかと思いました。変な声出ましたYO!!!!!!!!!!

そしてその中国古典界で有名な人がフジリュー封神演義の絵柄じゃなくてちゃんと原典の方に忠実なデザインでしかも現代風の服装をしてくれてたりしたもんだから私の情緒は大変なことになりましたYO!!!!!!!!!!
原典風の姿形した哪吒が、しかもちゃんと原典風の風火輪(金色の細い輪っか)(フジリュー版のジェット噴射機能がある石輪じゃない…ッ!!!)に乗ってて、「見たかったやつが現代風のナイスアレンジ(ナタの性格的に現代ならこういう服を選びそう、という服装)されて着色されて動いてるーー!!!!!!!!」と、情緒が乱れすぎて号泣しそうだった。映画館では無口無表情だったけど心の中大変なことになってた。

 哪吒の読みが中国語だと「NAZA 」らしい?ことがロシャオヘイ一番の発見でした。(ずっと“ナタク”か“ナタ”だと思ってた)

応援上映があるなら「哪吒」と書かれたウチワを作って持参したいし、出てきたら「キャーーーーナタちゃーーーーん!!!!」って奇声をあげたい。ナタはみんなのアイドルやで!!!!!!!

いや〜、自分がこんなに哪吒を好きだったなんて知りませんでした…。羅小黒戦記のおかげで知りましたYO!!!!!!ありがとう羅小黒戦記!!!!!!

 

と、局地的に一番大興奮したのは哪吒関連だったんですが、鑑賞中はだいたいずっとシャオヘイにキュンキュンしてました。

いやもう可愛いしかない!!心の中でずーっと可愛い可愛い叫んでました可愛い!!!!

そしてムゲンとのやり取りもすごく可愛い!!!!!

無口無愛想でチート級の強さの師匠と小さくて幼くて可愛くてツンツンしてる頑張り屋な弟子(猫)なんて大好きに決まってるじゃないですか!!!!!ありがとうございます!!!!!ラストすっごい良かったです!!!!!!!!!キュン死!!!!!!!!!!!

全体的にもっとアクション寄りの話かと思っていたら、思った以上に日常風物語の尺が長く、その場面の可愛さが物凄いことになってた。


いやアクションもすごかったんですけどね!!スピードとカメラワークがすっげえわ!!!

世界観や物語に関しては、元々WEBで製作された動画の前日譚という位置付けの話ということもあってか、この映画だけであえて無理に全部を説明しようとはしない方針に見えました。この映画で初めて羅小黒の世界に触れた者としては、用意されているはずの設定や展開されている物語をもっと知りたいと思うけど、詰め込み過ぎよりは余白があるくらいの方が咀嚼しやすくて良かったかな。他メディアの作品(WEB動画や漫画など)で描かれているお話も気になります。

 

あと現代中国の田舎や都市の風景・日常生活描写がしっかりあったので、現地を知っている人が見ると楽しさが増すだろうなあと思うと同時に、日本のアニメで当たり前に出ていたそういう描写を、海外在住で実際に日本に来たことはない人が見るとこういう感覚になるのか、とも思いました。

たとえばディズニーアニメは日本のアニメとは作り方が全く違うのでこんな風には思わなかったのですが、羅小黒は日本のアニメと作り方(文法)がほぼ同じ(に私には見えた)だったので、「日本のアニメ文法で現在の中国を描くとこういう風になる」という切り口からも見ていて面白かったです。

他の中国アニメも見てみたいな〜。違う文化や世界に手軽に触れることが出来る外国映画、やっぱり楽しい!

 

↓漫画版。中国語は全く読めないのでハードルが高い…。そのうち日本語版も出るかな?